【ウィッグチェック】
*髪の長さは合っているか?
ウィッグと自分の髪の長さが合っていないと、ウィッグを着けた際にウィッグと自毛の部分(この部分を接合部といいます)に段差ができてしまい馴染みが悪くなってしまい結果的に不自然になります。
この症状が出るのは主に、ウィッグやかつらの髪は伸びませんが自分の髪は伸びていきます、実際に調整したりカットしてすぐは問題ありませんが、自分の髪のカット後1ヶ月で約1cm、3ヶ月では約3cm伸びます。
【対応と対策】
ウィッグの髪の長さやカットラインが真っ直ぐでパッツンとカットされているとこの症状が出やすくなります。
このズレを出来る限り少なくする為には、最初にウィッグをカットする際にカットラインをボカシながらカットする事が重要になります。
またどれくらい”ぼかす”かはお客様の髪とウィッグの結合具合を見ながらカットしますので、もしご希望があれば技術者にお伝えください。
*ぼかしが多い場合はその分、自分の髪が伸びてもウィッグとのズレが大きく出なくなりますが、毛先がまとまりにくくなります。少ない場合は逆にズレが出やすくなりますが、髪はまとまりやすくなります。
*毛量は合っているか?
ウィッグを着ける時はどんな時でしょうか、髪を増やしたい、ボリュームアップしたい、希望のヘアスタイルにしたいなど様々ですが、あまりにも髪の量が多すぎたり少なすぎたりするとヘアスタイルが作りにくくなったり不自然になったりします。
出来るだけ自然に着けたいものですので、毛量は適正な量になる様にしましょう。
毛量調整を自分で出来ればいいのですが実際には難しい作業になります、まず一番多いのがボリュームがあり過ぎた場合で調整方法は
1,すきバサミを使い髪に根本からカットして調整する
2,すきバサミやカットレザーを使い髪を梳いて調整する
3,生え際など細かい部分は毛抜で抜いて調整する
上記の方法で行いますが、1の「根本からカットする」場合は注意して行わないと短い毛が残ってしまい触った時に不自然になってしまいます。
また2の場合も梳く量や梳き具合など微妙な調整が必要になります。良くわからずに梳いてしまうと枝毛や毛がハネてしまったりします。3の抜いて調整はあまり多く抜くのはベースを傷めてしまう可能性もあります。
どの方法もある程度熟練した技術が必要になりますのでご自分で行うよりも技術者に任せた方が良いと思います。
*ベースサイズは合っていますか?
ウィッグやかつらを購入する際に今はインターネットでも購入する事ができます、オーダーメイドを除き、ほとんどの場合S,M,Lや部分や6分、8分などサイズが決まっており本当に必要なサイズかは分からない事があります。例えばトップに少しだけボリュームが欲しい場合は小さなつむじサイズでも対応可能ですが、ヘアスタイルによっては足りない事もあります。逆に大きすぎるベースは自分の髪と合わなかったり、着けた時に不安定になったりする場合もありますので、自分に合ったサイズを選ぶ事が大切です。
もしお金に余裕があれば一度オーダーメイドを作り適正なサイズを知るのもいいと思います。
*カラーは合っているか?
私が町中で見かけて一番不自然に見えてしまうのはこの「カラーが合っていない」です。ヘアスタイルが良くてもカラーが合っていないとウィッグやかつらと分かってしまいますので自分の髪やファッションに合わせて調整しましょう。
ウィッグやかつらのカラーは後から変えられるものと出来ないものがあります、髪質が人毛100%のものは毛染めが出来ますが、人工毛100%や多く含まれるものは毛染めが出来ないものがほとんどです。毛染めはご自分でも出来ますがベースに付いてしまったり作業する場所の確保が難しい為技術者に任せた方がいいと思います。
また人工毛が多い場合は、後から好みのカラーの毛を増毛することで多少(1トーンから2トーン)変えられるますので詳しくはご相談ください。
*カール(くせ毛)は合っているか?
自然にウィッグを使う場合は自分の髪がくせ毛の場合、ウィッグにもカールが必要となります。ただしくせ毛が嫌でウィッグを使う場合は無理に合わせなくても大丈夫です。
初めてウィッグやかつらを使う場合、周りの人に分からない様にしたいのですが今までくせ毛だったのに急にストレートになってしまうと不自然さが出てしまいます。
ウィッグにカールをつける場合は髪質によって方法が異なります、人毛100%の場合は自分の髪と同じようにパーマが可能です、ロッドで巻いて薬をつけてカールをつけられますのでご希望のカールが出来ます。人工毛が含まれる場合はパーマ液の薬が効きませんので、アイロンなどの熱でカールをつけますが日々使用していると落ちやすいのが欠点ですが、パーマと違い薬剤を使用しない為、毛の傷みは少なくすみます。
人工毛でアイロンを使用する場合は使用出来る温度に注意しながら巻いてください、以前のものは同じ人工毛でも耐熱仕様では無い場合がありますので低めの温度(80度以下)から巻いていき少しづつ温度を上げていきますが、よくわからない場合はメーカーや販売元に問い合わせしてください。